誰でもできる!ホームページづくりの最初のステップ

【第1回】ホームページ制作を成功に導くための企画・構成ガイド
この度、全4回の連載として、効果的なホームページの制作手順について詳しく解説してまいります。本連載を通じて、専門的な知識がない方でも着実にホームページを完成できるよう、段階的にご案内いたします。
第1回となる今回は、制作プロセスにおける最も重要な土台となる「構成」についてです。制作に着手する前に構成案を十分に練り上げることで、その後の作業が円滑に進み、手戻りのない効率的な制作を実現できます。
ホームページ制作で陥りがちな失敗例の一つに、1つのページに情報を過剰に盛り込み、訪問者に本当に伝えたいことが伝わらなくなってしまうケースが挙げられます。
事前にサイト全体の構成を設計することで、各ページに明確な役割を持たせ、訪問者にとって分かりやすく、最適な情報構造を構築することが可能になります。これにより、貴社の伝えたいメッセージが具体的かつ明確に伝わるホームページが実現します。
ホームページの「設計図」を作成する3つのステップ
「何から手をつければ良いかわからない」とお感じの方もご安心ください。以下の3つのステップに沿って進めていただくだけで、ホームページの骨子となる「設計図」を効率的に作成することが可能です。
- ステップ1:思考を書き出すためのツールを準備する
※ヒント
A4サイズ程度の紙とペン、またはメモアプリを用意してください。アナログですが、紙とペンの方が意外と多く書き出せることがあります。思いついたことは遠慮せずどんどん書き出しましょう。
2人以上で話しながら進めると、さらに多くのアイデアや情報が生まれるかもしれません。
準備に役立つシートを使えばもっとスムーズに! - 以下ボタンからダウンロード後、印刷して手元で整理できる準備シートのPDFをご用意しました。書き込むだけで「考える→分ける→作る」の流れがひと目で分かります。プリンターをお持ちでない場合には、このテンプレートを真似して書いてみましょう。
準備シート.pdf PDFファイル - ステップ2:ホームページで伝えるべき情報を明確にする
- ステップ3:情報を整理し、ページ構成を決定する
この3つのステップを踏むことで、「誰に、何を、どのように伝えるか」というホームページの根幹が自然と整理され、その後のデザインやコンテンツ制作をスムーズに進めることができます。
ステップ1:思考を書き出すためのツールを準備する
はじめに、A4用紙やノート、または普段お使いのメモアプリケーションなどをご用意ください。PC上での作業も効率的ですが、紙に手で書き出すことで、より自由な発想が促されることもございます。思いついたアイデアやキーワードは、些細なことでも構いませんので、全て書き出していくことが重要です。
もし複数名でプロジェクトを進める場合は、皆様で意見を出し合いながら進めることで、より多角的な視点や有益なアイデアが生まれやすくなります。
ステップ2:ホームページで伝えるべき情報を明確にする
次に、ホームページに掲載すべき情報を具体的に洗い出します。以下の項目について一つひとつご確認いただくことで、思考が整理され、コンテンツの核を明確にすることができます。完璧な文章でなくとも、まずは単語や短いフレーズで書き出すことから始めてみましょう。
考えるべき項目 | 整理のヒント |
対象となるターゲットは誰ですか? | 性別、年齢層、既存のお客様か、新規の見込み客か、などを具体的に想定します。 |
最も伝えたいことは何ですか? | 貴社サービスの強み、商品の特長、企業の理念など、中心となるメッセージを定めます。 |
ホームページを制作する目的は何ですか? | お問い合わせの獲得、企業認知度の向上、商品販売など、具体的なゴールを設定します。 |
どのような状況で見てもらいたいですか? | 業務時間中、移動時間、季節のイベントなど、ユーザーの閲覧シーンを想像します。 |
どのデバイスでの閲覧を想定しますか? | スマートフォンでの閲覧が中心か、PCでの閲覧が多いかなど、主な利用環境を考慮します。 |
どのような伝え方が効果的ですか? | 写真や図を多用する、専門的な文章で信頼性を高める、箇条書きで分かりやすくするなど、表現方法を検討します。 |
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ステップ3:情報を整理し、ページ構成を決定する
ステップ2で明確になった情報を、どのページに配置するかを決定していきます。関連性の高い情報をグループ化し、各ページに割り振ることで、サイト全体の構造が具体的に見えてきます。
基本的なページ構成例
- トップページ サイトの顔となる、最も重要なページです。訪問者が瞬時にサイト全体の目的や内容を理解できるよう、各ページへの案内役も担います。
- 事業内容・サービス紹介ページ 提供されているサービスや商品の具体的な内容、特長、料金などを詳しく紹介し、お客様の理解を深めます。
- 会社概要・代表挨拶ページ 事業を運営する企業の基本情報や背景を伝えることで、お客様からの信頼獲得に繋がります。
- お問い合わせページ お問い合わせフォームや電話番号、メールアドレスなど、お客様からの連絡手段を分かりやすく集約します。
まずは、上記の4ページを基本として構成をご検討いただくことをお勧めします。ホームページは公開後も柔軟にページの追加や内容の修正が可能ですので、現時点で整理できている情報で設計を進め、制作をスタートさせることが肝要です。
まとめと次回の予告
今回は、ホームページ制作の初期段階における企画・構成の重要性と、その具体的な進め方について解説いたしました。制作ツールを導入する前に、まず目的や情報を整理する時間を設けることが、結果として制作プロセス全体の品質と効率を大幅に向上させます。
次回は、今回作成した構成案を基に、実際のホームページ制作における具体的な手順について解説してまいります。引き続きご覧いただけますと幸いです。